2010/09/11

職人は明快

屋根の仕様を検討しに屋根屋の作業場を訪れたのです。
折り方をいくつか試作してもらいながら、雨仕舞い、雪落ち、伸縮変形、耐久性、見えががり、等を検討したのです。結局は至ってシンプルな仕様が合理的であるということを確認して、決定。素材は、安価なガルバリウム鋼板。
作業場へ足を運び、熟練職人と直接話しをすることは大好きなのです。こちらの疑問への明快な回答をその場で得ることができるのです。
一方、間に中途半端な営業やコーディネーターと呼ばれる人間が介在すると、概して曖昧な回答しか得ることが出来ず、ささいな事を複雑化されてしまうことが多いのです。

2010/09/05

木の上の小熊はとても可愛い

ベタ基礎が完成しました。が、その話は置いておいて、
湧水を引き込む予定なので、水源を確認しに裏山に入ったところ、真黒な毛並みの美しい熊の親子に出会ったのです。小熊が木に登り、親熊が下から支えるようにしている、仲の良い熊の親子です。
初めて遭遇した野生の熊に、現実感が全く湧かず、なんだかワクワクしてしばらく観察でもしていようかなと思ったその瞬間、親熊がこちらを振り返ったのです。目と目が合った途端、急に我に返り、一目散に、斜面を転がり落ちるように、しかし音を立てぬよう静かに(まるで忍者のように)逃げたのです。後ろを振り返る余裕はありませんでしたが、どうやら
熊は追いかけては来なかったようです。
現実に還った今、あの瞬間を思い出すだけで、しょんべん(Sorry Ladys!)をちびりそうになるのです。

2010/09/01

線から面に

基礎工事の為の整地作業を行っていたら水が湧いてきたのです。この湧水を利用して、家の周りを池にして岩魚や山女を飼おうと思うのです。夏は暖気を冷やし、冬には雪を溶かし、とても機能的な池となるでしょう。
だが、喜んでばかりもいられないのです。地盤が水により軟くなる可能性があるので、しっかりとした基礎を作らねばなりません。布基礎で予定していたものを、しっかりとしたベタ基礎に変更です。

2010/08/28

自然との共生(闘い)

今年はトウモロコシが豊作だったのです。
トウモロコシは、収穫した瞬間からどんどん味が落ちてしまうので、直ぐに食べてしまうのが一番。茹でて、蒸して、焼いて、飽きるほど食べたら、実をほぐして冷凍保存。冷凍庫が一杯になってしまったので、残りは軒下に吊るして乾燥保存をすることにしたのです。普通のトウモロコシでは乾燥してもポップコーンにはならないそうだが、どう違うのかを試してみよう。後は、粉にして食べることにしよう。
2~3週間が経過し、いい具合に実が硬くなってきたと思っていたら、屋根の上でガタガタとうるさい音がする。何事かと思い窓を開けると、猿の後ろ姿。足元には綺麗に実の無くなったトウモロコシの芯が落ちている。大切な冬場の食糧を失ってしまったのです。
この借りは必ず返してやる!芸を仕込んで猿回し?高所の実を獲らせる?食べちゃう?

2010/08/21

常識は疑ってみる

近頃ではあまり見かけなくなった黄色いスイカをもらったのです。
子供の頃には、その珍しさを喜んだものですが、大人になっては違和感のある色にどうも食欲がそそられない。着色シロップのかかったカキ氷を連想してしまうのです。
しかしである。スイカの原種は実は黄色だというのです。瓜の仲間であることを思えば、確かに黄色であることに頷ける。カボチャもトウガンもメロンもキュウリも、すべて緑色~黄色系。
これに納得すると、今度は赤色のスイカに違和感を憶えるようになってしまったのです。
人の感覚というものは、常識や習慣等というつまらぬ刷込みによって形成されているものです。

2010/08/10

本来の意味は次第に失われ、表面的な形だけが継承されてゆく

暑い夏には川辺で涼をとる。水音、虫の音を聞きながら、木陰で川風に吹かれているととても涼しいのです。
そんな夏の涼を楽しむ為に、毎年必ず簗を訪れるのです。地元の鼻曲り鮎(さすがに目の前での簗漁はもう行われていない)を、焼職人が遠火で時間をかけ焼き上げる。泳いでいる鮎がそのままの姿勢で固まったようなその形状は、食べるのがもったいないほどに美しい。
あれ?川辺にある畳敷きの簗で鮎を楽しみながらふと気付いた。そういえば、以前は席に着くと配られていた団扇が無い。あの団扇を仰ぐのもまた夏の情緒があったというのに。
うわ!近年改修されたこの簗には、エアコンが効いていた。

2010/07/30

休閑施設の有効活用*場当たりデザイン*

夏のスキー場は、牧場や花畑、キャンプ場等として有効活用されていることが良くあります。
先日訪れたスキー場では、さらに細やかな有効活用が行われていて感心したのです。
まず、止まっているリフト乗り場は屋根付きの車庫として利用。→ 車を入れるのに邪魔になるので、乗り場内にあるチェア2つはリフトから外して、外へ移設。→ 移設されたチェアは、前後に揺れる快適な休憩用のベンチとして利用。
シーズンオフで使用されていない設備が、本来の目的とは異なる役割を、実に自然に連携して担っているのです。
場当たり的な雰囲気もまた素敵です。

2010/07/19

小さな蛇と大きなミミズ

足元の潰れた蛇?大ミミズ?に気付き、大声を出して飛びのいてしまったのである。
よくよく見ると蛇にしては小さい。だがミミズにしては大きいのである。ミミズかな?と思うと近づくことが出来る。だが、やはり蛇だろ?
と思うと足が竦んでしまう。人の感情というものは、先入観によって随分と左右されるものである。
改めて写真をじっくり見直すと、全長約15センチのひょろ長いあいつは、やはり蛇であったようである。目や口は確認出来ないが、しっぽが細くなっているからきっと蛇である。いや、しっぽが細く変形したミミズという可能性はないのか?

2010/07/15

るてるて坊主

昨年秋に植えたにんにくをようやく収穫。秋に土に埋めて、芽が出て育ってきたと思ったら、雪に埋もれて冬を越し、春にはもう一段階葉が成長して、その葉が枯れ始めて、枯れ切ってからようやく収穫である。
収穫したにんにくは軒下に吊るして乾燥させてやる。その様は、髪の伸びた、てるてる坊主が逆さにぶら下がっているようである。しかも髪の毛は梅雨の湿気で縮れてしまっている。これでは、雨が止むはずはない。今年の雨量が多いのは、こいつのせいか?もしかして、にんにくを干すと雨が降る?

2010/07/11

与作の孫

林業会でも後継者不足が深刻化しているという話を聞くが、機械化が進む今日では問題はそれ程深刻には見えないのです。大前提として、機械の持ち込めるところしか切り出しは行わない。しかも、現場での手仕事は殆どなく、機械がほとんどの仕事を行う。木こりが斧で木を倒し、一本ずつ山から引き出すなんてことはもう無いのだから、人力はほとんど必要ないのです。
今回、大活躍してくれたのがこのTIMBERJACKという名の重機。切り倒された木を掴み、横枝を落とし、丸太を設定寸法に正確にカットする、という一連の作業をこの手の中で一気に行ってしまうのである。これぞ神の手、それとも孫の手?
世間では玩具のような小型の人型ロボットばかりが取沙汰されるが、おいらは人が乗り込み操縦するロボット(モビルスーツ)に心躍るのである。ガンダムのプラモデルを買いに走った(でも買えなかった)子供時代の血が騒ぐのである。

2010/07/05

うめー

今年もまた恒例の梅の収穫期がやってきたのである。
今年の梅干しは、塩分をかなり控えて作ってみようと思うのです。冷蔵保存を前提とすれば、ほとんど塩は使わなくてもいけるであろう。梅干しは体にいいと言われるが、あの高塩分はどう考えても毒だと思うのです。なので毒は控えます。
今年の梅酒は、スパイス等での香り付けはせず、普通の焼酎を使い、素朴に仕上げることにします。
今年の梅ジャムは、砂糖をほとんど加えずに、かなり酸っぱめに仕上げることにします。
あと、今年は梅の醤油漬けを作ってみようと思います。梅をご飯と一緒に食べて良し、梅エキスの染み出た醤油を冷奴等にかけても良し。こいつは結構重宝するんじゃないかと期待しているのです。うまくいけば我が家の食卓の定番入りです。

2010/07/03

刈払機は腰で回す

ちょっと油断した隙に、雑草が胸丈まで伸び、種をつけ始めてしまったので、大慌てで刈払機を新調。
悩んだ挙句、ホンダの4ストローク刈払機を入手したのである。静かで低燃費、混合ガソリンを作る必要もなく、シャフトが長い(おいらは背が高い)というのでこの機種に決めたのである。エンジンを回すとさすがに静か、だが刃を回転させるとそれなりにうるさく、ちょいとがっかり。
草むらに隠れている石ころや倒木が危ないのである。ガキュイーンという甲高い音と共に、刈払機が跳ね返ってくる。
草むらに隠れている蛇が怖いのである。グギュイーンという鈍い音と共に、切断された蛇がのたうちまわりながら飛んでくる。
今日は約一時間で一反を刈り、腹周りが程良い筋肉痛である。近頃緩んできた腹周りの引き締めに丁度良さそうである。草刈り作業は、金魚運動ってのによく似た動きなのである。

2010/07/02

案山子の肩にカラスが止まる

大きな畑の真中に傘をさした脚立があったのである。ちょっと違和感を覚えたので凝視してみた。
脚立の中央に黒い物体がぶら下がっている。カメラを望遠にして覗いてみると、なんとカラスが首を吊っているのである。羽根のリアルさ、顔の干乾び加減、本物に違いない。カラスが自殺したのか?それとも他殺か?傘の下には拡声器のようなものが付いている。
聞くところによると、これは効果抜群のカラス除け案山子だという。何でも節操なく食べるカラスだが、仲間の死体にだけは近寄らないらしい。

2010/06/28

ズッキーニのリゾット(ブルーノ・ムナーリ風)を作る途中

ズッキーニは胡瓜のような形をしているので、瓜科の植物であり蔓を伸ばして育つものと思い込んでいたが、どうも違うらしい。
幹が長く延びる気配は全く無く、その場でどんどんと葉を大きくしてゆくのである。ズッキーニの実は株元付近に次々と生る。
順調に実が生り、花を咲かせ、後は実がグングンと大きくなるものと待つのだが、これが期待通りに育たないのである。5-10センチの長さに育つと、グジュグジュと柔らかくなってきてしまうのである。毎回ガッカリ。
原因はなんなのだろう?受粉がしっかりされていないのだろうか?まずは、雄花と雌花を見極めて手でしっかりと受粉させてみよう。
梅雨の湿気が原因か?大きな葉を少し落として通気性を高めてみようか?

2010/06/22

掘り出された根はちょっと恥ずかしげ

落葉松の根をユンボで抜いてみた。予想通りに大きいのである。とても人力では動かせない。しかも松脂でベタベタ。
こいつが200本以上あるのですから、困ったのです。どうしましょう?積み上げたらかなり大きな山になりそうである。
地中にあるべき根が地上に掘り上げられた様相は、殻を外されたエスカルゴのようであり、浜辺に打ち上げられたクラゲのようであり、祭りの後のナマハゲの面のようでもある。

2010/06/19

日本の松や杉の木はタダ

思い切って落葉松の人工林を全て伐採したのである。土地は一気に開け、日が差し込み、爽快な解放感である。ここに、こつこつと様々な樹種の苗木を植えてゆき、感じのいい雑木林に再生させようと思っているのである。何十年もかかる大仕事になりそうである。
相当量の落葉松があったので、業者に伐採を頼んだのだが、引き取り価格は0円である。50-60年もかけて育った高さ20-30mの原木数百本が0円。この現状には驚きである。(決して足元を見られたわけでもないようなのである。)日本では杉や松の原木はただ同然、下手したら引き取り代をとられるような状況だそうである。
ではなぜ、輸入材より国産材が高いのか?原木をただ同然で仕入れているのに国産材は高い。海外の業者が原木を仕入れ、切り出し、製材し、わざわざ日本まで運んできた方がよっぽど安いというのだから驚きである。
どうも、日本の林業界の政策は解せないことだらけなのである。林業再生の為には巨額の国費が投じられていながらも、彼らは貴重な広葉樹の自然林を伐採し、有り余っている針葉樹を植樹して人工林に変えてきた。
針葉樹の間伐材利用がエコだとうたわれるが、問題の本質はそんな表面的な場所には無いと思うのである。そもそも、長い年月をかけてバランスを保っていた自然林を、何故、間伐の必要な人工林に変えてしまう必要があるのだろうか?それによって一体誰が利益を得てきたのであろうか??少なくとも我々一般市民には何の利益もない。逆に、不快な花粉症で悩まされる人々が急増しているのである。

2010/06/17

じゃが芋4畝土寄せ、ミミズ6匹殺害

この頃、じゃが芋がグングン伸びるのです。伸びる度に土寄せ(良い芋を実らせる為に土を盛ってやる)をするのですが、今年はもう4度の土寄せをし畝高50cm以上に達したのである。このペースだと収穫までには1m近い畝高になってしまうでしょう。そうなっては、畑仕事というより、土方仕事、をしているような絵なのです。
葉ばかりが養分を吸収した為に肝心の芋が小さい、なんてオチにならないことを願いたい。こいつは冬場の大切な保存食なのです。

2010/06/14

開拓者達の余興

週末は渋谷SOFTの十周年記念パーティーが行われたのである。この店、エアコンディションド、エル・ウルティモ・グリート、ジャム、を招いてインテリアデザインを行った店なのである。知る人ぞ知る東京の新鋭デザインバーであったこの店も、10年経つといい感じの風格が出てきた。10年の間には、インテリアデザインも微修正を繰り返されて来たが、基本コンセプトは変わらずに当時のまま残されているのである。「スケール及び目線の操作による、感情の刺激」がオリジナルデザインコンセプト。
この日は、東京のクラブシーン創世記を支えた大御所DJ陣(ミュージシャン)、中西俊夫、立花ハジメ、高木完、の3ショットDJが実現。立花ハジメ氏のDJ姿なんて初めてお目に掛ったが、ナイーブな表情をしていると思いきや、突如のマイクパフォーマンス。これには、観客茫然。さすが?である。
しかし、都会は疲れていけない。山に癒してもらおう。

2010/06/05

メーキャップ(偽装)住宅

おかしな家(お菓子の家ならいいのだが)があるものである。
一見、バルコニー付きのログハウスなのだが、横に回り込むと何かおかしい。突如プレハブの倉庫が現れるのです。よくみるとプレハブの倉庫が重たげな仮面を着けているのです。
正面にだけに、タイルを張ったりして化粧を施した建築物を都会では良く見かける。両脇を他の建物に挟まれて立っているので、それ程目立たない。いや、見慣れているから違和感を感じないだけだろう。
これと同じ発想のもとに建てられた家(別荘?)であろうが、山の中では大いなる違和感を発している。
自然の中では、濃い化粧をバッチリ決めた女性の薄っぺらさが際立つ、のと同じである。

2010/06/04

生存率5%以下

林檎の花見をつい先日にしたと思ったら、あっという間に花は落ち、実が膨らんできた。既にさくらんぼ大である。
蜜蜂がせっせと働いてくれたおかげで、なかなか良い結実具合である。さて、そろそろ摘果作業の開始である。ああ忙し。
林檎ってのは一つの蕾から5つの花が咲き実を結ぶ、まずはその中の一番元気な実を残し、4つの実を落とす。さらに、残した実の中での選別を行い、一枝につく実の数を1/4程度まで減らす。この一連の摘果作業により、およそ1/20(1/5×1/4)にまで実の数を減らしてやるのである。また既に花のつく前の段階で、一割程度の枝を落としている。ここまでしてやらないとスーパーに並ぶ林檎の大きさには育たないのである。
なんて不自然な果物を我々は食べているのだろう?全ての食物は、人間が作り易いように、食べやすいように、改良(奇形化)されてきたという現実に直面し、しばし考えてみたりするのである。うちの林檎は小さく沢山実
らせてみようか?

2010/05/22

織タグ赤糸サイズ表示のGQ1半袖Uネック

グンゼの肌着(GQ1半袖Uネック)を長らく愛用しているのである。肌触り、シルエット、耐久性、縫製、全てにおいて完成されたプロダクトである。米国のHanes, Fruits, Miller 等とはレベル違いの高クオリティであり、BVDには欠ける情緒があるのです。
質が高いだけに穴が開いたり生地が伸びきってしまうことも無いので、我が家のクローゼットにはいい具合にへタレて味わいを増したGQ1(と快適工房)が大量に詰っているのである。どれも一見同じように見えるのですが、製造時期によって生産国やタグが異なるとこにまた愛着が湧くのです。国産の織タグ、タイ産の生地にダイレクトプリントしたもの、タイ産のプリントタグ、中国産のプリントタグ(現行仕様)、とタグの変遷を見ながらグロバリズムについて考えてみたりするのです。近頃は、快適工房というGQ1と同シルエットながら国産に拘ったシリーズを愛用し、反グロバリズムの意志表示を小さくしてみたりしているのである。

2010/05/20

わさびをかじっても辛くない

庭の小川に自生している山葵の葉が青々と茂ってきて、食べ頃である。根は岩魚の刺身の時くらいしか獲らないことにしている(根絶しないよう気を配っているのである)が、この葉は遠慮無く頂く。ピリリと爽やかな辛さがあって旨い。バジルのような感覚で様々な料理に使えるのです。
ところで山葵の根ってのは不思議なもので、そのままかじっても辛みが無い。細かくおろして初めて辛くなるのである。なんでも細胞を細かく磨り潰すことによって辛み成分が出てくるのだそうである。
この原理を応用して、食べ方によって全く味の変わる人工食品を開発出来ないだろうか?シャブシャブだとさっぱりポン酢味で、ミンチにするとこってりソース味に変わる、合成肉とか。冷たいと甘口で、温めると辛口に変わる、親子のカレーとか、、、

2010/05/11

竹の持つ可能性(装飾品としてでない)

知り合いの山から竹を少々分けてもらったのです。こいつでまずは、豆や胡瓜の支柱を作ろうと思うである。
竹というのは、木と草の中間にあるような不思議な植物なのである。筍の状態の時にある節の数が、そのまま竹の節の数になるという話は有名だ。つまり、それぞれの節の間が成長してゆくから、その成長速度は驚くほどに早いそうだ。節が20あれば、普通の植物の20倍のスピードで成長するということになる。凄い。
用途だって色々。昔から、例を挙げきれぬ程に様々な用途に使われてきた。食材として、容器として、構造材として、編物素材として、、、。とても有用な自然資源なのである。さあ、何を作ろうか。
そういえば以前に、隈研吾氏の「竹の家」の竹の中には鉄筋が仕込まれているという話を聞いて落胆した覚えがある。外見は、吉永小百合のCMに相応しく美しいのですが。

2010/05/09

来年は自家製サイダー(リンゴ酒)で

リンゴの花が開き始めた。かわいらしい花を愛でながらリンゴ酒(残念ながら自家製では無い)をちょいと一杯。ふと気付くと、「りんご追分」をつい口ずさんでいる。
日本人は、桜にばかりこじつけて酒(大抵缶ビール)
を飲むが、真に花を楽しむ気持ちがあれば、美しい花は他に幾らでもあるのである。梅(&梅酒)で始まった今年の花見は、第2弾が桜(&桜酒)
、第3弾が桃(&桃酒)、そして第4弾がこのリンゴなのである。花見シーズンはまだまだ続く。
さて、来週からはリンゴの花摘み開始である。美味しい実を成らせるには、そして旨いサイダー(日本では気取って「シードル」と呼ばれるが、あえて素朴に「サイダー」と呼びたい。「チョコ」を「ショコラ」と呼ぶような伊達男にはなれないのである。)を作るには、せっせと花を摘んでやらなくてはならないのです。

2010/05/03

ゴールデンウィークは一家総出で農作業

ようやく暖かくなってきたので、「せっつぁば」を耕し、畝を起こして、芋を植えたのである。
まずは、じゃが芋達。インカの芽生えを半畝、メークイーンを一畝、男爵を一畝。種イモを2-3等分に切り、高さ10cm程度の畝に30cm程の間隔で植える。鶏糞、菜種粕、堆肥を入れて埋めれば良し。
次にさつま芋を一畝。こいつはちょいと手が掛る。藁を敷き、米ぬかをたっぷりとかけてから、土を盛って30cm程の畝を立て、マルチ(除草、保温、保湿の為に畝に被せるカバー)を掛ける。これでしばらく置いておくと、藁によって畑の窒素分が吸収されて、さつま芋に適した土になるのである。今日はここまで、苗は後日植える。
最後に里芋も一畝。こいつは丸のまま植える。あとはじゃが芋と同じ要領で埋めてから、最後にマルチを掛けてやる。里芋は他の芋より水分を必要とするので、マルチを被せて保湿してやる。
ゴールデンウィークというのは、農業にとっては大忙しの一週間なのである。会社務めをしている若夫婦も帰省し、爺さんから孫まで三世代総出で農作業なんて風景は微笑ましいものである
。子供には土まみれの服が良く似合う。悠長に旅行なんて楽しんでいては、スーパーで農薬タップリの野菜を買うはめになってしまうのです。

2010/04/27

大切にしよう、感謝しよう、恩返しをしよう

デザイニングというローカルデザインイベントの一環で行われた公開トークへの出演の為に、久々に福岡を訪れたのである。このトークの中で主にハプニング(1990年代にエアコンディションというユニットが東京を舞台に行った伝説的なデザインイベント)について語り合った。あれは日本のデザインシーンに一石を投じたイベントであったことを再認識。
旅のついでにバイトリコ福岡でワークショップを行ってきたのである。「Make it up!(ありがとう)」 と題したこのワークショップは、壊れてしまった愛用品へ、そして負担を与えた環境へ、感謝の気持ちを態度で示そうという内容のもの。「カーボンオフセット」という考え方に「気持ち」を添えた、小さな環境改善活動なのである。参加者の方々の笑顔、真剣な眼差し。これは継続すべき活動であることを感じたのである。このワークショップ(小さな活動)についての全容は、近日ウェブ上で公開したいと思っています。現在、東京開催を計画中なのです。

2010/04/15

ピンクのバナナ

今年の花見シーズンにも多く見かけたが、あのテキヤというスタイルの路上食品販売業ってのはどうにも腑に落ちないのである。
チンピラ風ファッションで決めた若者達が、どう見ても不衛生に食品を扱っているように見えるのである。バケツに汲んだ水は食材の洗浄と手洗い器を兼ね、汚れたエプロンがタオル代わり、食材は豪快に手掴み、ってのが基本調理マナーである。時には、食品を扱う手でタバコを吸い、バケツの水をちょいと食品に加えたりする。何故、食品衛生法に引っかからないのだろう?
またどういう理由からか、ミッキーマウスやドラえもん、アンパンマン、キティちゃん、といった有名キャラクター(何故か手書きで描かれていることが多い)を装飾やモチーフに使った店も多い。何故、著作権法に引っかからないのだろう?
それ以上に疑問に思うのは、こんなテキヤで売られる食べ物(着色料たっぷりのカラフルで美しい食べ物だと尚ひどい)を子供に買い与える、優しい親の姿を良く見かけることである。

2010/04/10

自然から頂く幸せ

春一番の山菜、蕗の薹もそろそろ終わりです。限られた期間しか食べられないからこそ、美味しいのです。最後は、トマトと合わせてパスタにして食べ収めなのです。
これからは、こごめ、たらの芽、こしあぶら、山うど、わらび、ぜんまい、、、と山の幸が続々と登場します。イメージするだけで涎が垂れそうになるのです。天気をみながら、収穫のタイミングを逃さぬよう要注意です。
基本的には柔らかな若芽は、何でも食べられるので、今年はいろいろと試食をしてみようと思うのです。ただ、毒草だけは注意しなくてはなりません。怪しい植物は、参考書を見て選りわけるのです。それにしてもこの季節は、菜食志向の私にとっては最高に幸せな季節なのです。

2010/04/06

交配によって進化(退化)する

種蒔きシーズンの到来です。作付計画を考えるのは楽しいものです。どんな野菜を植えるか、同じ野菜の中でもどの品種にするか、悩みどころなのです。
現在我々が食している野菜達は、品種改良が重ねられてた末に作られたものです。育てやすいように、味がいいように。そこで、種選びに悩む(楽しむ)のです。種というものは、そのルーツ(血統)が結構しっかりと管理させているので面白いのです。どのような原種を、何処で、いつ、誰が改良を加えてきたか。概して原種に近い程、素朴な味がするのです。その素朴な味を旨いと感じるか、不味いと感じるかは、好み次第。
まずは、昨年採取した種を何種か蒔いたのです。自生え大玉トマト、信越水茄子、紫御前茄子、万願寺唐辛子、日光唐辛子。順調に発芽してきたので、そろそろポットへ植え替えてやるのです。

2010/04/01

屋外で自然を満喫するエゴイスト達

天気も上々であったので、上野の山を散歩に訪れたのである。桜の花は八分咲きで桜並道は多くの人々で賑わっていたのです。
ところが、頭上の桜を眺めながらしばらく歩くと、異様な光景が目に入ってきたのである。なんと両脇の桜の下の広大なスペースに綱が張り巡らされ、ブルーシートが敷き詰められていたのです。せっかくの桜並木の美しい風景が台無しにされているのです。
どうやら場所取りの為のブルーシートらしいのですが、そこに人はいないのです。団体名の記された書き置きが貼られているだけなのです。この場所とりの為に歩道スペースは狭められ、通路は混雑し、皆が窮屈に歩いているのです。もちろん腰を下ろして休憩する場所なんてありません。
皆が楽しみに訪れる公共の桜並木を、自分達の宴会をおこなう数時間の為だけに、永遠と占拠し続ける人々の利己主義には呆れます。そんな公共の迷惑も顧みない利己的な人々(その多くは大の企業人達)は、自分達の恥を晒していることに気付いていないのですから始末に負えません。ともすれば桜の下で宴会をすることで、自然派、エコ志向、なんて勘違いをしている大馬鹿者かもしれません。