2009/09/26

最高裁の大法廷は、年に2~3回しか使用されない

最高裁判所を見学した。
付近を通る度にその威圧感が気になってしょうがなかった建物に、初めて足を踏み入れた。公開コンペでゼネコンの建築士が勝ち取ったデザイン。この建築士の属すゼネコンが施工も行っている。建築費は74年当時で126億円。コンクリート製に見えた外壁は、実は重厚な御影石(花崗岩)。建築費の大半は、この石工事に費やされた。天然石を用いて自然と人との共生を表現したという。
なんて馬鹿げているのだろう!これだけの量の採石に、どれだけの自然が切り崩されたのか?運送にどれだけのエネルギーを要したのか?どれだけの排気ガスが排出されたのか?税金がこのようなバカげた装飾の為に投じられていいのか?こんな威圧的な建物の中で、人が心を開くことができるのか、平常心を保つことができるのか?
公共の建造物は、質素であってほしい。そこに無駄なお金は一円だって投じてはいけない。古い建物を修理しながら大切に使った方がいい。時代遅れのオフィスビルだって、廃校だって、構わない。その謙虚な姿勢にこそ本物の権威が宿るはずだ。表面的に権威を誇示する必要などない。

0 件のコメント:

コメントを投稿