2009/10/05

中身があれば派手な衣装はいらない

ジェニーホルツァー の ネイチャーウォーク という作品を訪れた。
山の中に無造作に置かれた石達。苔が生え、落ち葉に埋もれ、完全に自然と一体化している。何も知らない人にとってはただの石ころ、意志をもって観る人にだけその作品は姿を現す。これぞ自然の中に設置するに相応しい作品である。表層的な形状に頼らず、言葉の力だけで語りかける。知的で奥ゆかしいホルツァー作品。
対照的に、草間弥生の昨今の屋外作品は、なんて下品で身勝手なのだろう。自然景観を台無しにして自己主張をする。あんな醜悪な作品が、各地に設置されていることを思うとゾッとする。さらに、その作品にしばしば税金が投じられていることを思うと気持ちは穏やかでない。この手の、セルフプロデュースに長けた、公共プロジェクト御用達(&代理店御用達)のアーティスト?を、有名だというだけで盲目的に有難がるのはやめましょう、お役人さん。

0 件のコメント:

コメントを投稿