2010/11/13

優しい岩魚

源泉に枡を据え付け、砂利、小石、大石の順に入れ、ストレーナーを固定する。ストレーナーにパイプを繋ぎ込み、小川に沿って這わせる(100メートルのパイプを2本ジョイントし、200メートル下方まで。これが重いのです。)。ブロック基礎の上に貯水タンクを据え付け、パイプを繋ぎ込む。と、清水が勢い良く注ぎ込まれ、600リットルタンクがあっという間にパンパンに膨れ上がる。慌てて蓋を外すと、間欠泉のような水柱がそびえ立ち、びしょびしょ。しかしながら、石油を掘り当てたような喜びなのです。
次は、貯水タンクから建物内までの引き込み作業。水が凍らないよう、凍結深度(水の凍らない地中の深さ)50センチ以上の溝を掘る。大きな石がゴロゴロと埋まっているので、鍬では歯が立たない。ツルハシを用意して石をも砕いてゆく。気分は炭鉱夫、もしくは西側への亡命者(先日観た映画「トンネル」をイメージしつつ)。50メートルの溝を掘り終えたらパイプを埋設する。建物の手前で分岐させて屋外水栓を設置し、もう一方は給湯機へ。最後にこのパイプと貯水タンクとを繋ごうとしたら接合部から水漏れがある。力尽くでねじ込んだら破損してしまたのです。がっかり。
力も尽きてしょげていると、すぐ横の小川でピチャピチャと音がする。なんだろう、川辺の小枝が揺れているのかな?と思って目をやると、水量の減った浅瀬で大きな岩魚が跳ねている。手づかみ。
今夜のおかずにしようかなと思ったのですが、思い直して庭にある自然池に放ってやることにしたのです。しょげている姿を見て慰めに来てくれたような気がしたので。

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