2010/10/07

廃れない理由

大工作業用に足袋を新調したのです。甲の辺りまでラバーコーティングが施されており指先が補強されている、多少の防水性があり丈夫そうな足袋を選んだのです。黒と紺のコンビネーションも気に入ったのです。
ところが、棟梁曰く、これはどうやら土の上を歩く農家用の足袋だそうです。確かに、棟梁は白い清潔な足袋を履いているのだが、自慢げな話を聞くと、その足袋はソールにエアーが入っていて、アスファルトを歩いても疲れない、本来は祭り用の足袋だという?
足袋は、コハゼという爪型の金物で止める。これが慣れないと結構、面倒なのです。なんで、今時こんな面倒な仕様のままなのかと棟梁に問うと、今度は納得の回答。コハゼには、爪を差し込むスリットが3列並んでいて、この列を変えることによって締め付け具合を調整出来るのです。紐よりも容易で、ジッパーにはない調節機能を持ち、ベルクロより古くから愛用されている、優れたローテク留め具であったのです。

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