2010/01/13

中国の鰻より近所のどじょうを

今の子供達は、どじょうを捕まえて遊んだりするのだろうか?それ以前に、どじょうは、まだこの日本にちゃんと生息しているのだろうか?
幼いころ、泥まみれになって捕まえた、どじょうを用いて祖母が作ってくれた料理の衝撃が未だに忘れられない。鍋に水と豆腐、そして生きたどじょうを入れて火に掛ける。水が熱くなってくると、それまで呑気に泳いでいたどじょう達が慌てだし、熱さに耐えきれなくなって、まだ冷たい豆腐の中へ次々と潜り込むのです。全てのどじょうの姿が見えなくなったら、更にしばらく加熱し、味を調えます。四角い豆腐を取り出して包丁で切り分けると、綺麗にどじょうが埋め込まれたパテ(テリーヌ)のような料理が完成です。あの残忍な風景と、完成したどじょう豆腐の美しき姿、決して忘れられません。
先日、伊せき という店でどじょう料理を食した。泥臭いどじょうを強い味付けとたっぷりのネギで食べるどじょうの丸鍋。江戸情緒はたっぷりですが、決して旨い料理ではない。所詮、庶民が楽しむ為の鰻の代替品、もしくは身近な栄養源
だったのでしょう。
元来の庶民料理も、今では気取った店でしか食べることが出来なくなってしまったことは、とても残念なことです。皆さん、この夏は、どじょうを捕まえて家庭で調理しましょう!伝統料理を絶やしてはいけません。

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