2009/08/09

分解してその本質を知る

昨夜のここ湾岸エリアは花火大会で大騒ぎでしたが、そんなこと興味ないので喧騒をよそに大好きなプロダクトを分解。手前の明るい色が普通の木製洗濯バサミ を分解したコイルバネ、中央の暗い色が「ハンガーペグ」というプロダクトを分解したコイルバネ。奥に見えるのが木部です(木部は二者とも全く同じ)。
二者の違い:①ご覧の通り、奥のコイルバネはバネがそのまま延長されてフック状になっているのです。②手前はアルミ製、奥はより硬い鉄素材を塗装。③手前に比して奥のバネは太い。
この違いによってどうなったのか:①物を挟んでそのまま吊るせるようになった。②バネの強度が増し、より強くしっかりと物を掴む事ができるようになった。
小さなプラスワンアイデアで、画期的に用途が広がっているのです。これぞ美しきデザイン。木製洗濯バサミ自体の完成された機能美を損ねることなく、さらにその美しさを発展させているのです。デザインしたのは素朴なドイツ人、ウォルフガン・シャップというデザイナー。10年程前に一度話す機会があったが、素朴で堅実な好人物でした。正にこのプロダクトと一致する印象を持ったことを覚えている。
メーカー閉鎖により生産中止となっていたが、この度トリコによる復刻が実現した。プロダクトは日常使いしてこそ価値がある。300円という安価で再発売できることがとても嬉しい。分解して、組み立てて、ひっくり返して、立てて、叩いて、引っぱって、挟んで、吊り下げて、「うーん」なんて頷いたり。

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