2009/08/06

味良し、話良し

昨日は通りがかりに銀座の三亀という和食屋で昼食をとった。がらんとした店のカウンターには店主と常連らしき老婆。どうやらこの老婆は女医らしく、興味深い治療エピソードを次から次へと大声で話したてる。「落とした指を繋ぎに来たやくざ」「病室の棚をレミーマルタンでぎっしり詰めた親分」「新型インフル集団感染が発生しながら未公開の近隣中学校」 「急性アルコール中毒の即効治療法」「担ぎ込まれる麻薬中毒者達」「河豚の毒抽出法」、、、。
石川では危険な河豚の卵巣を糠漬けにして食べるが、なぜ毒が抜けるか?老婆曰く高塩分の糠に数年漬け込むと、毒が水分と共に抜け出すとのこと。河豚免許を持つ店主も、河豚の毒は水溶性であり、水に容易に溶けると同意。すると魚を焼いていた老職人がポツリ、「いや、あれは蔵に住む特殊な菌が毒を中和するんですよ。しかもその菌の住む蔵は日本に一つしかないんです。」。この言葉は、僕の耳にしか入らなかったようで、2人の会話は毒の採取法へとエスカレートしていった。
カマス焼き、カレイの刺身、ナスの炊き上げ、老婆の武勇伝。質のいい定食でした。
写真は食後に近くの陶器屋で購入した箸置き。青虫でも、枝豆でもありません。松です。

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