2009/11/09

埃の中から発掘された最先端デザイン

チェコのデザイナー、マキシム ヴェルチョフスキー と久しぶりの再会。
オーストリアの高級シャンデリアメーカー、ロブマイヤーの為に制作した近作はとても興味深い。クリスタルガラスを透過する光で都市の風景を浮かび上がらせるというもの。ロブマイヤーの倉庫を訪れ、雑然と積み上げられたガラスパーツの中から適した形状のパーツを一つ一つ選び出していったという。一つの風景を作り出すのに一週間、全四都市で約一か月を要したというのだから、根気のいる作業だ。完成した作品は実にお見事。ロンドン、ニューヨーク、モスクワ、メディナ、が幻影のように儚い姿を現していた。先日の100% DESIGN TOKYO 会場の片隅で、ロンドンの風景が密やかに展示されていた事に注意深い人は気づいただろう。つまらぬ商業デザインが溢れる中で、一際輝いていた。
倉庫で埃を被ったガラクタのようなパーツ達を、緻密に組み合わせ、巧妙に配置する。それだけで、全く新しい美と価値を創造する。不用意に新たな物を作り出すこと無しに。
チェコの民主化革命、ベルリンの壁崩壊、から20年(まだたった20年)、マキシムを筆頭とした新世代東欧デザイナーの活躍に注目期待したい。
http://designeast.eu/2008/11/09/maxim-velcovsky-studio-qubus-for-lobmeyr/

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